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コーポレートガバナンス
と報酬制度

 東京証券取引所は2018年6月1日に、「コーポレートガバナンス・コード~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために~」の改定版を公表している。主な改定案は、政策保有株式、企業年金、取締役会、経営戦略や経営計画などにかかるものとなっている。
 コーポレートガバナンスコード補充原則四-二①の中で、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定する事を求めており、方針など説明する必要がある。

 一方で、経済産業省は、日本企業が収益力(「稼ぐ力」)や中長期的な企業価値の向上に向け、迅速かつ果断な意思決定を行えるよう、企業のコーポレート・ガバナンスの強化取組のひとつとして、2017年4月に中長期の企業価値向上に対応する役員報酬プランの導入を促すため、『「攻めの経営」を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-』を作成・公表し、2017年9月に法人税法の改正に伴い当該手引を改定している。

報酬制度

 報酬制度は、基本報酬、年次インセンティブ、中長期インセンティブに区分されるが、コーポレートガバナンスコード原則四-二に、「経営陣の報酬については、中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを行うべきである。」とされ、基本報酬や年次インセンティブより、中長期インセンティブ報酬を重視している事が分かる。
 また、日本取締役協会「経営者報酬ガイドライン(第四版)」によると、日本の平均的なCEO報酬の比率は、下表の通りで欧米企業と比較して中長期インセンティブが占める割合が低く、短期的または長期的に下表の割合になるように経営者報酬の方針として示している。今回のコーポレートガバナンスコード改訂にある通り、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定する必要がある。

 中長期インセンティブは、対価の種類に応じて、株式報酬、新株予約権報酬、金銭報酬に区分され、概要は下表の通りである。商事法務2018年6月号によると、役員向け株式報酬制度(新株予約権含む)は、ストックオプションが過半数を占め、次に株式交付信託となっている。ここ数年は、現物株型のリストリクテッド・ストックの導入企業数が特に増加している。

報酬制度

類型 対価 業績連動 報酬制度 平均 短期 長期
中長期インセンティブ 金銭 変動 ■ファントム・ストック
■パフォーマンス・キャッシュ
■ストック・アプリシエーション・ライト
19% 1 2~3
新株予約権 変動 ■無償ストックオプション
■有償ストックオプション
■1円(株式報酬型)ストックオプション
■信託型有償ストックオプション
株式 変動 ■リストリクテッド・ストック
■パフォーマンス・シェア
■株式交付信託
年次インセンティブ 金銭 変動または固定 ■賞与 17% 1 2~3
基本報酬 金銭 固定 ■給与 64% 1 1

報酬制度(中長期インセンティブ)

類型 対価 報酬制度 内容
中長期インセンティブ 金銭 ■ファントム・ストック

配当と株式売却益に相当する金銭を付与

■パフォーマンス・キャッシュ

一定の業績目標達成において、金銭を付与

■ストック・アプリシエーション・ライト 権利付与時と行使時の株価の差額に相当する金銭を付与
新株予約権 ■無償ストックオプション 報酬として付与するもので、権利行使後の株式譲渡まで課税繰り延べ
■有償ストックオプション

時価発行価額の払込と引換えに付与

■1円(株式報酬型)ストックオプション 権利行使価格1円で報酬として付与するもので、フルバリュー型に近い
■信託型有償ストックオプション 受託者が受益対象者の貢献度に応じて、被付与者に新株予約権を付与
株式 ■リストリクテッド・ストック

一定期間、譲渡が制限される株式

■パフォーマンス・シェア

一定の業績目標達成において、株式を付与

■株式交付信託

受託者が委託者の資金で株式取得し、被付与者に株式を付与

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